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その5
[任天堂がうどん店に! byみうらじゅんの回文道場]


 シャカリキメールマガジンをご覧のみなさまこんばんは。 大和田です。

 昨今は、物騒な事件が多く、テレビを見ても殺伐としたニュースばかりで気分が滅入ってしまう。どれもこれも理不尽なもので、なんだかなぁ〜である。以前から、“キレる若者” のせいだと言われていたが、その年齢も段々と下がっているように感じる。

 先日、ある小さなラーメンチェーンで食事中、小学校の低学年そこそこの姉妹が入ってきた。
 
 店主から「きみらお金持っとるの?」と疑われるほど完璧なお子様だった。海藻みたいな顔をした妹が、「ここに座ろう!」と席につくと、いきなり姉が「なんでそこなんやて!」と意味不明のツッコミを入れながらケリを入れ、妹を号泣させた。

 楽しいお食事がいきなり台無しになるキレっぷりである。 そのあとも、とにかく因縁をつけるつける。 牡丹と薔薇を思わせるような、執拗なまでの嫌がらせを続けていた。その姉のキレ方ときたら、つねに編み物をしながら声を張り上げていて、まるでお嬢様のようであり、またその編み物棒も見事に凶器として使用されていた。 こうなると、大人の私もただただ見守るだけであった。

 まあ、現代の子どもに限らず 私だって子ども時分はよくキレるほうだったので人の事は言えない。 その中でも忘れられないのは、『レーサーミニ四駆事件』 だろう。

 “レーサーミニ四駆” というのは、昔々のファミコンソフトである。

 あっ。 いきなりマニアックな話しだとお思いでしょう。それは間違いです!ファミコンというのは、その全盛期には洗濯機を超える普及率だった!ともすれば、ファミコンはあるけど洗濯機はない、なんていう家庭もあったのかも知れない。 服も洗わず、引き蘢ってクルクルランドをやっていた人がいたのかも知れない。そんな訳で、ファミコンの話というのは、家電製品について語るのと同じぐらいメジャーな事なのだ!

 うん。なんだっけ? そうそう 『レーサーミニ四駆事件』。

小学生の頃は、朝の10時から夜の10時まで みんなで桃鉄なんて事もざらで、文科系ならではの青春時代を送っていた。

 そんなある日、 当時の超人気玩具ミニ四駆を題材にしたテレビゲーム “レーサーミニ四駆” をやろうと4人の友人が集まった。皆ご存知だろうが、ミニ四駆とは、電池で動く車のおもちゃだ。 それをコースを使って競争するのが大ブレイクしていた。そんでそのテレビゲームというのがまどろっこしい内容で、
 
始めにマシンを買う為にバイトしたり、
パーツ買う為にバイトしたり、
しかもスゴロクだったり、
警官に捕まったり

と、レースまでに3〜4時間かかるのである。

 実際、ちっともレースにたどりつけず、その日もメンバーは「今日こそ必ずレースをやる!」という、一つの思いで臨んでいた。
 
 もう何のゲームなのかわからない状態だった。

 そうしてゲームはスタート。 なんだかんだで、ニセ人生ゲーム感覚で一喜一憂しながら楽しみ盛り上がる一同。そうしながらも、時間が経つにつれ、やはりメンバーの顔に疲労の色が現れ、「このゲーム、本当はレースなんて無いんじゃね?」という疑心暗鬼に襲われ始めた。それでも文科系の根性をみせ、ようやくレースにたどり着くことが出来た!あまりの嬉しさに飛び上がりたかったが、ファミコンはわずかな衝撃で止まってしまうので、そこは皆慎重に、お互いの顔を見合わせニヤニヤするだけであった。
 いよいよ念願のレーススタートッ!すぐにコースアウトするマシン!やたらに重りを装備しなくてはならず、重りパーツに注ぐバイト代!コンピュータには基本的に勝てない!まったくもってクソゲーだった。でも、そんな事は関係なく、シュイィィィンという音と共に爽快に、そしてチョコマカと走るマシンに 私たちは心奪われていた。

 レースはどんどんと白熱していき、 それぞれのマシンの優劣が見え始めた。

 その時! 事件は起こった!レースがあまりにも盛り上がり、惜しくも僅差で負けた友人が、「チクショー!」とかなんとか言いながら、雑誌(ファミマガ)をテレビ画面に向かって投げつけたのだ!

 まぁそれはよかった。 その後がよろしくない。 そのまま雑誌(ファミマガ)は、テレビの下にあったファミコンに直撃してしまったのだ!その衝撃は、か弱なファミコンをフリーズさせるには、充分過ぎるものだった。 唖然とする私たち。

 テレビからブーッというノイズが流れたが、 部屋の空気は止まったままだった。
 その友人は、 「ごめーん!」 と土下座で謝っていた。それなのに、私たちときたら、まったく聞く耳を持たず、 それこそ鬼の首でも獲ったかのようにキレた。

 もちろん、この後 “レーサーミニ四駆” をプレイする事は二度となかった・・・。 そして、15年以上経った今その友人たちで集まった時にも彼は、 「そういやお前、レーサーミニ四駆でさぁ…。」 と責められている。

 他にも、『ドクターマリオ事件』があるが、内容的には “レーサーミニ四駆” の部分を “ドクターマリオ” にして上の文を読んで頂ければ結構である。

 なんの話かと言うと、 短気は損気だからあんまりすぐに怒らんとこうね って話。

…にしたかったな。 本当はね。


(ザ・シャカリキ メールマガジンより)


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